2017年9月26日東京大学医学部附属病院救命センターおよびICUにおいて診療を受けられた患者さんへ

「ICUおよび救命センターにおける臨床アウトカムを評価する包括的後ろ向き研究」への協力のお願い

救急・集中治療科が主として診療を行う救命センターおよびICUでは、複雑かつ重篤な疾患を有する患者さんが入床されます。人工呼吸器や体外循環機器などの医療機器、心電図や動脈圧ラインなど各種生態監視装置を使用しながら、呼吸や循環といった生命維持にもっとも重要な機能の調節を行います。しかし前述の通り、複雑な病態かつその重症度の高さから、診断や治療方針決定までの過程に難渋することや、生命維持調節そのものが困難となる状況も多々あります。そのような中で、疾患の治療成績や各種併存障害との関連、リスク因子の同定・評価、あるいは治療に用いる薬剤の安全性や有効性などを評価し、学術的構築を行うことで、治療効果や予後改善につなげていく必要があります。

このような問題を解決するためには、前向き研究(研究目的を決定した後、患者さんをいくつかの群に振り分けさせていただき、その経過を追わせていただく研究)が重要ですが、その基盤として後ろ向き研究(今までの臨床データを解析して、治療成績や患者さんの自然経過を見させていただく研究)が非常に重要です。

それゆえ、当科では東京大学医学部附属病院救命センターおよびICUに入床された患者さんの以前のデータを解析いたします。対象となるデータは、診療録(問診、診察所見など)、投薬内容、疾患名、各種検査結果(血液・尿など)、画像検査(単純レントゲン撮影、CTなど)、生理検査(心電図、脳波など)、処置内容、使用した医療機器、重症度評価など、日常診療において行われているデータです。

この研究は、過去の診療記録を用いて行われますので、該当する方の現在・未来の診療内容には全く影響を与えませんし、不利益を受けることもありません。解析にあたっては、個人情報は匿名化させていただき、その保護には十分配慮いたします。当然ながら、学会や論文などにおける結果発表に際しては、個人の特定が可能な情報はすべて削除されます。

本研究は医学部の倫理委員会の承認を得ております。この研究に関して不明な点がある場合、あるいはデータの利用に同意されない場合には、以下にご連絡をいただきたいと思います。この研究への参加をお断りになった場合にも、将来にわたって当科における診療・治療において不利益をこうむることはありませんので、ご安心下さい。

お問い合わせ先

東京大学医学部附属病院 救急部・集中治療部
東京都文京区本郷7−3−1
研究責任者:土井研人
連絡担当者:土井研人
TEL 03-3815-5411内35195 FAX 03-3814-6446
Mail: todaiqq@m.u-tokyo.ac.jp

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東京大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学教室

〒113-8655 東京都文京区本郷7-3-1
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